発達障害を持つ大学生向けの就労支援事例と自分でできる就職活動の準備

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公開日:  カテゴリー: SST

発達障害があり、就職活動をするのは難しいと考えていないでしょうか。

ほかの大学生に比べると不利に思うことはあるかもしれませんが、希望の就職をあきらめる必要はありません。

発達障害を持つ大学生の就職活動は、就労支援を積極的に利用することをおすすめします。

今回は発達障害学生の就職活動と就労支援に注目しました。就労支援で受けられるサポートや今すぐできる就職活動準備を解説します。

就労支援を活用し、適職を手に入れましょう。

1.発達障害がある大学生が就職活動で困りやすいこと

発達障害がある大学生が就職活動で困りやすいこと発達障害の大学生は、就職活動で発達障害の特性ゆえの困難に直面しやすくなります。

ASDとADHD、LDのそれぞれが困りやすい場面をまとめました。

1-1.ASDの学生が就職活動で困ること

ASDが就職活動で困ることASD(自閉スペクトラム症)が就職活動で困りやすいのは、コミュニケーション面です。

ASDは、場面に応じた気軽な雑談やTPOに合わせた柔軟な対応が苦手です。

対応に困る姿が面接官に、「よくわからない人」「何を考えているか読めない人」との印象を与える場合があります。

<ASDが就職活動で直面する困難>

  • ・面接やグループディスカッションで闊達に話せない
  • ・初対面の面接官と和やかな雰囲気で会話できない
  • ・自分の気持ちを表に出せず、相手に伝わらない
  • ・その場で与えられた課題に臨機応変に対応できない

採用にこぎつけても、配属された職場で人間関係作りに苦労するケースもあります。

1-2.ADHDの学生が就職活動で困ること

ADHDが就職活動で困ることADHD(注意欠陥・多動症)が困りやすいのは、就職活動のスケジュール管理です。

ADHDは多動性・衝動性を持っています。深く考えずに予定を入れるため、スケジュールが把握しきれなくなります。

複数社の選考や大学の授業、サークル・アルバイトと予定の重複も起こりえます。

<ADHDが就職活動で直面する困難>

  • ・同時進行している予定を管理しきれない
  • ・すべての予定が中途半端になる
  • ・履歴書・エントリーシートの準備が間に合わない
  • ・就職活動に注力し、大学の単位管理がおろそかになる

ADHD特有のアクティブさや発想力は、活かせると強みになります。

苦手なスケジュール管理は周りの人やツールの力を積極的に借りることが、就職活動を円滑に進める秘訣です。

1-3.LDの学生が就職活動で困ること

LDが就職活動で困ることLD(学習障害)は書字や計算で困難を感じます。

面接やグループディスカッションより、書類(履歴書・エントリーシート)の準備で苦労する人が多いようです。

<LDが就職活動で直面する困難>

  • *読字障害・書字障害
    • ・書類の準備に手間がかかり、ほかのタスクに影響を及ぼす
    • ・書類の完成度が健常発達者に及ばない
    • ・書類審査で不合格となり、面接に進めない
  • *算数障害
    • ・適性検査(SPI)の計算問題が解けない
    • ・適性検査結果が良くなく、面接に進めない

LDは、コミュニケーション面での困難はありません。面接なら健常発達者と競えるのに、書類選考で不採用が続いて悔し涙を飲む学生もいます。

2.発達障害がある大学生の就職活動のポイント3選

発達障害がある大学生の就職活動のポイント3選発達障害を持つ大学生は、3つのポイントを押さえた就職活動が成功の秘訣です。それぞれのポイントを詳しく解説します。

2-1.自己分析をし、自分の特性を把握する

就職活動は、自己分析から始めます。

自己分析の目的は、自分の特性や向き・不向きを客観的に把握し、適性のある業界・職種を見つけることにあります。

短所ばかりが目についたら、長所に転換する練習をしておきましょう。就職活動で役立ちます。

<短所を長所に転換する例>

  • ・流暢な会話が苦手 じっくり考えてから発言する
  • ・こだわりが強い 品質に妥協しない
  • ・思いつきで行動する 行動力がある
  • ・集中力がない 新しいものへの興味が強い

自己分析でつまづく人やグレーゾーンの人は、この段階で就労支援を受けてもよいでしょう。

2-2.応募したい業界・企業を研究する

自己分析のつぎは、具体的な業界・職種研究です。

求人元企業のホームページや就職サイトをチェックしましょう。就職サイトでは先輩社員のコメントや口コミなど、公式ホームページにはない情報をキャッチできる場合があります。

<チェック媒体>

  • ・企業の公式ホームページ
  • ・就職サイト(リクナビ・マイナビなど)
  • ・口コミサイト(Googleマップ、みんなの評判など)

<チェック項目>

  • ・社風・ルール
  • ・仕事内容
  • ・キャリアプラン
  • ・福利厚生
  • ・先輩のコメント など

天職は「やりたい仕事×やれる仕事」の枠が重なる場所にあります。業界・企業研究をしたら、自己分析の結果とあわせて適職を考えます。

ADHDの自由な発想を活かすなら、伝統ある大手企業より新進気鋭のベンチャー企業が向いています。雑談が苦手なASDには、リモートワークが可能な職場が向いているでしょう。

2-3.一般枠と障害者雇用枠のどちらに応募するか決める

求人には、一般枠と障害者雇用枠があります。

一般枠はいわゆる通常の採用です。障害者雇用枠は、障害に対する合理的配慮を求められる採用です。

どちらが向いているかは、障害の程度や特性により異なります。

大学のキャリアセンターや就労支援機関での相談をおすすめします。アドバイスをもとに、一般枠・障害者雇用枠のどちらに応募すべきか決めましょう。

2-3-1.障害者雇用枠のメリットと注意点

障害者雇用枠での採用は、障害をオープンにして働けます。勤務時間や就労環境など、合理的配慮の上で働ける点がメリットです。

ただし障害者雇用枠への応募は、障害者手帳の保持が必須です。発達障害が持てる障害者手帳は「精神障害者保健福祉手帳」といい、自治体から交付されます。

3.発達障害の大学生が利用できる就労支援

発達障害の大学生が利用できる就労支援大学生が利用できる就労支援の具体的な内容を解説します。一日の流れもまとめました。

就労支援は、円滑な就職活動をサポートします。就労支援では就職活動の全体像を理解でき、先を見通せるようになります。

3-1.就労支援のプログラム内容

就労支援のプログラム内容発達障害向け就労支援では、就職活動を知り就労スキルを向上させるプログラムを受講できます。

<就労支援プログラムの例>

  • ・自己・他者理解
  • ・基本的なビジネススキル習得
  • ・就労に向けた生活習慣の確立
  • ・業界・職種理解
  • ・職場実習
  • ・書類の書き方指導
  • ・面接練習 など

3-2.一日の流れ

一日の流れある就労支援機関での一日の流れは、以下のとおりです。

<午前中>学びの時間

  • ・グループワークでコミュニケーションの練習
  • ・ビジネスマナー講座
  • ・自己分析講座 など

<午後>スキルアップの時間

  • ・パソコンスキル講座
  • ・思考力養成講座
  • ・軽作業
  • ・面接練習 など

4.発達障害がある大学生への就労支援の例

発達障害がある大学生への就労支援の例実際に行われている、発達障害学生向けの就労支援を紹介します。大学のキャリアセンターとハローワーク、そのほかの機関の取り組みをまとめました。

特定機関の例を紹介しますが、あなたの大学や地域でも同様の取り組みをしています。気になる例があれば、大学やハローワークに相談してみましょう。

4-1.大学が実施している就労支援

大学が実施する就労支援の例を、2校紹介します。

4-1-1.富山大学の例

富山大学(富山県)の就労支援は3つのステージにわかれます。

  1. <就労準備>
    1. 1.就職情報の提供
    2. 2.職場訪問・インターンシップ
    3. 3.ガイダンス
    4. 4.独自のビジネス講座
  2. <就職活動>
    1. 1.職種選択サポート
    2. 2.卒論や授業とのスケジュール管理
    3. 3.自己理解を深める対話
  3. <卒業後のフォローアップ>
    1. 1.定期面談
    2. 2.ソーシャルスキルの確認
    3. 3.休日の使い方・お金の使い方のサポート

富山大学の就労支援は、すべてのステージで連携と対話を大切にしています。

大学の支援窓口は外部の専門家や支援機関と積極的に連携し、学生にとってより良い就職を全方位でサポートします。

講座や職場訪問、面接の後にはかならず学生と対話の機会を設けるのも特徴です。良かった点と改善点を対話によって自覚させ、つぎにつなげます。

4-1.2.明星大学の例

明星大学(東京都)は、発達障害の修学配慮がゆき届いた大学です。就労支援は、学生の現状やニーズにあわせて3段階で行います。

  • ・第一段階:キャリアセンターによる支援
  • ・第二段階:ユニバーサルデザインセンター(UD)による専門的な支援
  • ・第三段階:発達支援研究センターによる高度な支援

UDには「障がい学生支援コーディネーター」の専門スキルを有するスタッフが常駐しています。発達支援研究センターは発達障害者向けのアセスメントやトレーニングが可能です。

発達障害学生は通り一遍の就労支援を受けても、希望が叶わないケースがよくあります。

明星大学では専門家を潤沢に配置し、学生が本当に必要とする支援をきめ細やかに提供しています。

4-2.ハローワークが実施している就労支援

ハローワークが実施している就労支援就職の斡旋・相談業務を担うハローワークの就労支援事例を、2つ紹介します。

4-2-1.宇都宮新卒応援ハローワークの例

「新卒応援ハローワーク」は、新卒・第二新卒向けの就労支援です。

宇都宮新卒応援ハローワークでは、発達障害の診断がある人のほか、発達障害グレーゾーンの人への支援も行っています。

とくに力を入れているのが、ずっと働ける就職の実現です。

発達障害だと企業に伝えなかったために不採用が続く学生には、障害者枠への応募を啓発します。職業訓練も同時に実施し、本人に適した就労を支援します。

就職後の職場不適応や早期退職を回避する対策も講じます。発達障害に起因する課題を細分化し、解決のための対話を本人と重ねます。

大学キャリアセンターやジョブコーチとも連携し、働き続けられる就労を支援しています。

4-2-2.岐阜新卒応援ハローワークの例

岐阜新卒応援ハローワークでは「就職活動サポートブック」を作成し、就職活動をステップごとに見える化しています。

<就職活動サポートブックの内容(抜粋)>

  • ・履歴書の書き方と注意点
  • ・好感度をアップさせる写真の貼り方
  • ・職務経歴書・送付状の書き方
  • ・面接のマナー
  • ・採否が決まる面接のポイント
  • ・お礼状の書き方

先の見通しがないと不安になるASDや、予定管理に課題があるADHDには嬉しいサポートでしょう。

円滑な就労支援のため、大学との連携も進めています。保護者の障害理解や単位取得の見込みまで踏み込んで情報共有し、学生に最適な就労支援プランの実現に腐心します。

4-3.地域障害者職業センターが実施している就労支援

東京障害者職業センター多摩支所は、ステージ毎に最適な専門家が就労を支援します。

就職活動スタート時点でかかわるのは、障害者職業カウンセラーです。ヒアリングを通じて学生の自己理解と、業界・職種研究を深めます。

就労後はジョブコーチが職場を訪問し、本人と職場を取り持ちます。第三者の解説により、上司や同僚の障害に対する理解も深まりやすくなります。

独自作成の「特性チェックシート」をはじめとする多くのシート類の活用は、客観的な自己理解やアセスメントに役立ちます。

4-4.就労移行支援事業所が実施している就労支援

チャレンジドジャパンは、東北・関東・中部エリア26か所(2023年8月時点)で障害者の就労移行・定着支援事業を行っています。

チャレンジドジャパンは、以下の専門資格を持つスタッフを多数有します。

  • ・臨床心理士
  • ・社会福祉士
  • ・精神保健福祉士
  • ・作業療法士
  • ・キャリアコンサルタント
  • ・産業カウンセラー など

専門スキルを活かした独自のアセスメントや、民間ならではの細やかなサービスが特徴です。

一般的な就労支援プログラムのほか、ハローワークへや採用面接への同行や企業見学・実習の手配、企業への合理的配慮の伝え方まで支援します。

4-5.発達障害がある大学生が利用できるその他の就労支援機関

発達障害を持つ大学生が利用できる就労支援機関を4つ、紹介します。

それぞれ受けられる支援が異なります。必要とする支援を提供している機関を利用しましょう。

機関名 おもな支援内容
障害者就業・生活支援センター 障害を持つ人の就労・定着を総合的に支援。全国に337か所(2023年4月時点)。
ジョブカフェ 若者の就職支援をワンストップで実施。地域に密着した就職セミナーや就労体験、カウンセリングなど。
障害者職業能力開発校 障害者に職業訓練を実施する機関。職能を身につけ、一般就労を目指す。
障害者向け就職エージェント 障害者雇用枠の求人に特化した民間の事業所。障害者専門のキャリアアドバイザーの助言など。

どこに相談すれば良いか困ったら、大学の学生相談窓口やキャリアセンターに問い合わせてください。

5.発達障害の大学生向け!セルフ就労支援の方法

発達障害の大学生向け!セルフ就労支援の方法自分の行動が未来を変えるかもしれない、セルフ就労支援の方法を紹介します。

「発達障害学生向けの就労支援を受けるのは、気後れする」と感じる大学生は、つぎに紹介する4つの方法を試してみてください。

5-1.病院の診断を受ける

医療機関にかかっていない人は、病院への相談から始めましょう。

<受診するメリット>

  • ・症状・特性への理解が深まる
  • ・困りごとの原因と対処法がわかる
  • ・公的な福祉サービスを申請できるようになる

明確な診断がつかず、グレーゾーンと判断される場合もあります。その場合も推測される要因や対処法の助言が受けられ、ストレスの軽減につながるでしょう。

5-2.障害者手帳を取得する

発達障害の大学生は「精神障害者保健福祉手帳」を取得できます。

精神障害者保健福祉手帳を取得すると、障害者枠にも応募できるようになります。仕事の選択肢が広がり、自分にあう仕事に出会えるチャンスが増えるでしょう。

精神障害者保健福祉手帳のメリットは、ほかにも以下があります。

  • ・税金の軽減(等級による)
  • ・公共料金の割引

仕事に就いた当初はお金を計画的に使えず、赤字家計に陥る発達障害もいます。受けられる割引サービスを利用すれば、出費を抑えやすくなります。

5-3.発達障害者向けのインターンシップで経験を積む

大学のキャリアセンターや支援窓口が、発達障害学生向けのインターンシップを企画する場合があります。

こうした企画は受け入れる企業が「発達障害学生が来る」とわかっており、一般のインターンシップより気軽に参加できるのではないでしょうか。

インターンシップで職種への向き不向きを確認できれば、自分に適した職業を選ぶきっかけになります。

大学生協や図書館など、学内で実施するケースもあります。

5-4.ソーシャルスキルトレーニングを受ける

ソーシャルスキルトレーニング(SST)とは、社会生活に必要なスキルを学ぶ訓練です。選考で重視する企業が多いコミュニケーション能力の養成を、おもなテーマとします。

SSTは精神科のデイケアセンターや就労移行支援事業所、地域活動支援センターなどで受けられます。

詳しくは「ソーシャルスキルトレーニング(SST)とは?実施内容や効果、方法を解説」をご覧ください。

授業やアルバイトでわざわざSSTを受けに行くのが難しい学生は、自宅で簡単にできるSSTがおすすめです。

Realize VRは、VRゴーグルを使い対人関係を疑似体験できるSSTツールです。「電話応対」「休憩中の会話」など、入社後もずっと使えるビジネススキルが身につきます。

6.発達障害がある大学生からよくある質問Q&A

発達障害を持つ大学生が、就職活動に関連してよく感じる疑問をピックアップしました。

質問は全部で5つ、Q&A形式で解説します。

就職活動はいつごろから始めるべきか

A.一般の学生の就職活動より早めに動きはじめましょう

一つひとつの作業に時間がかかると見越し、早めにスタートしましょう。

時間的な余裕があると、時間をかけて納得いくまで書類の準備や自己分析ができます。

就労支援を受ける場合も、早めの相談がおすすめです。学生生活との両立支援を受けられ、卒業できなくなる事態を回避できます。

宇都宮新卒応援ハローワークによると、発達障害がある学生のなかには3年生の夏から就労支援を利用し始めたケースもあるそうです。

(※ 参照:発達障害のある学生の就労支援に向けて-大学等と就労支援機関との連携による支援の取組事例集-|障害者職業総合センター

発達障害は就職活動で不利になるか

A.不利になる可能性はあります

発達障害は、人により特性が異なります。「苦手な作業はどの程度苦手なのか」「できない作業は何か」がイメージしにくく、職場の配慮が難しいのが要因です。

この傾向は、明確な診断がないグレーゾーンの人に顕著です。本人すら自分の困難を把握しておらず、どのような配慮があれば業務を遂行できるのかがわからないケースもあります。

発達障害学生の就職活動は、事前に「できること/できないこと」を明確にしておきましょう。応募先企業にも具体的に伝えやすくなります。

関連記事:発達障害のグレーゾーン│向いている仕事と直面する課題、就職活動のコツ

発達障害がある大学生の大学卒業率はどのくらいか

A.発達障害のある学生の卒業率は6~7割です

独立行政法人日本学生支援機構(JASSO)の調査によると、2020年度の発達障害学生の大学卒業率は67.1%でした。

過年度の同調査を辿っても、発達障害学生の卒業率は6~7割で推移しています。

(※ 参照:令和2年度(2020年度)障害のある学生の修学支援に関する実態調査|独立行政法人日本学生支援機構(JASSO) )

ただし、最高年次まで大学に在籍した学生の卒業率である点に注意が必要です。発達障害のために学生生活でつまずき、最高年次を待たずに退学した学生は算入されていません。

グレーゾーンを含む発達障害の学生は、支援機関を早めに利用しましょう。学生生活全般のサポートで、卒業できる可能性を高められます。

発達障害がある大学生の就職率はどのくらいか

A.発達障害がある大学生の就職率は、5~7割です

前掲JASSOの調査によると、発達障害のある学生の就職率は49.3%です。就職率が73.5%とする調査もあります。

大学生全体の就職率は、97.3%(2023年度)です。

(※ 参照:令和4年度大学等卒業予定者の就職状況調査|文部科学省

大学生全体と比べて発達障害がある大学生の就職率が低い要因は、以下が考えられます。

  • ・働くイメージが持てず、就職活動に主体的になれない
  • ・企業に自己の特性を客観的に伝えられない
  • ・自分の得意・不得意を把握できていない
  • ・スケジュール管理ができず、採用チャンスを逃す
  • ・話したいことを理路整然と伝えられない など

これらの問題は、就労支援の利用で解決が可能です。就職を考え始めると同時に就労支援を検討し、一人で頑張らなくて良い環境を整えましょう。

発達障害に関して大学に伝えておくべきか

A.開示がベターです

小中高と異なり、大学は良くも悪くも学生に干渉しません。サポートも、自ら求めなければ差し伸べてもらえないのが実情です。

高校生までの期間で発達障害のサポートを受けてこなかった学生は、なおさらです。高校から大学への申し送りがなく、大学は学生が抱える困りごとを把握できません。

困りごとがある場合は、遠慮せず相談しましょう。診断書や障害者手帳がなくても構いません。

「こんなことに困難を感じている」と伝えるだけで、適切な助言・関連機関への紹介が受けられます。

まとめ

発達障害を持つ大学生に対する就労支援は、大学のキャリアセンターを中心に行われます。

就労支援は、就職活動の準備から入社までをトータルサポートするのが一般的です。入社後も職場定着まで支援してくれるケースもあります。

まずは大学のキャリアセンターに足を運び、相談をしてみましょう。書類の書き方やスケジュール管理など、困っていることを率直に伝えてください。

就職活動は自分を見つめ直して適職を見つけ、自分らしい人生を切り拓く第一歩です。社会との初めての接点になる人もいるでしょう。

ストレスが溜まる局面がないとはいえません。だからこそ、就労支援があります。上手にサポートを利用しながら、前向きな気持ちで頑張っていきましょう。

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