科学への興味が広がる!「子ども実験教室」カリキュラム解説②

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公開日:  カテゴリー: こども実験教室 /学びの教室

子ども実験教室では子ども達に身近な物質をテーマに、身近な道具で実験を行います。

起きることを自分の目で確かめられるため、原因と結果をはっきりと認識でき、理科に対する深い理解が可能です。また実験で生まれた興味が広く科学への興味に結びつき、手にした知識を応用しながらさまざまなものを科学的に考察できるようになります。

今回は全10回の講座の後半である、第6回〜10回のカリキュラムをご案内します。前半と変わらず、水や空気、静電気など身近な物質を取り上げますが、習得した知識がさらに深まり、物質の性質が掘り下げられます。扱うテーマの難易度は高くなるものの、だからこそ直接自分の目で確かめられる実験が有効です。

これを読めば、カリキュラムの内容と特長、講座をとおし得られる力がわかります。

第6回~10回のカリキュラム

授業の形態は第6回以降も変わりません。基礎実験のあとに応用の実験を行い、知識と考察を深める構成です。2段階の実験のおかげで、仮説を立てそれを検証する力がより引き伸ばされ、子ども達の論理的思考力が強化されます。

具体的な実験内容は以下のとおりです。

第6回:水と油

透明なカップに油を入れ、そこに色水を垂らし、水と油が混ざらないことを確認します。後半は第5回で学んだCO2の知識も使い、コップの中でCO2を噴火させる実験を行います。使用するのは着色した酢と、油、重曹です。酢と重曹で発生するCO2は、油よりも軽いため浮上します。CO2は酢と交わりますが、酢と油が交わらないため、浮き上がり噴火したように見えるのです。

第7回:静電気を起こそう

ポリ袋を切り抜いて作ったちょうちょと、プラスチックの下敷きをティッシュでこすります。下敷きを手で持ちその上でちょうちょを放すと、マイナスの静電気どうしが反発しあい、ちょうちょが浮くことが確認できます。さらに「ライデンびん」という静電気をためる道具を作成し、溜まった静電気で蛍光灯を点灯させます。

第8回:空気のふくらみ?

第3回で学習した空気の性質に、新たな性質を付け加えます。ペットボトルに色水を入れストローを刺し密閉します。それをドライヤーで温めると空気が膨張し、ストローから色水が溢れ出します。さらにアルコールをペットボトルに入れ、膨張した空気が元に戻ろうとするときに生じる冷気で雲を作ります。

第9回:空気の力!?

第8回に続き、空気の性質を学びます。色水をペットボトルに入れ、ストローを差して密閉した状態で息を吹き入れます。空気が水を押し出し、溢れることを確認します。

さらに大気圧の知識を深めるため、キリで穴を開けたコップとストローで実験を行います。水を押す空気の大気圧とストローの内部の大気圧が釣り合っている間は、水がこぼれません。

第10回:かたまるえきたい!?

固体と液体の関係を勉強します。水と片栗粉を混ぜて握ると、片栗粉が外側、水は内側になり固体化します。手を離すと水が押し出され、再度液体になります。後半は急な力に反応する「ダイラタンシー現象」を証明します。

このように講座前半の第1回〜5回と比べ、実験の手数が増え、内容の難易度が上がります。だからこそ、自分の目で確かめ実感を持つことが大切です。疑問がわく場面が多くなるため、一つひとつ思考を巡らし、結果を確認していきましょう。

学習範囲の多くは中学校の化学分野に繋がります。この講座をとおし空気や水の性質に慣れ、「難しい」という先入観を排除しておくことで、将来の理科嫌いがなくなります。難しい現象を理解することで、科学への興味がさらに深まり、親しみと興味をもって身の回りの物質や現象に接するようになります。

講座をとおして学べること

講座後半の内容は「難しい学問」として捉えられがちです。しかし、扱っているテーマは、前半と変わらず日常で当たり前に触れるものばかりです。第6回の「水と油」の最後に、ドレッシングを混ぜる理由が示されていることが好例でしょう。

理科は身の回りのものと繋がっています。科学的な分析を行えばさまざまな「不思議」があり、その奥の深さに驚かされます。それを自分の目で確かめ、考察し納得することは、子ども達の論理的思考力や洞察力を大きく開花させます。

調べるほどに楽しくなる! 身近なものでも奥が深い

第5回以降で実感するのは、科学の奥深さです。第3回で学んだ空気の性質に第8回・9回でさらなる性質が加わるなど、物質が複数の性質を有することを学びます。

身近に当たり前にあるものが題材でも、科学的なアプローチで疑問を持てば、探求すべきテーマは次々と出現します。調べれば調べるほど、その物質の奥深さに魅了されます。

自分でテーマを見つけ深める力

講座を終えるころには実験の楽しさを知り尽くし、理科の魅力を十分に味わっています。身の回りの物質を、科学的な目で捉えられるようになっているでしょう。

その感性があれば、科学のテーマはどこにでも転がっています。自分でテーマを見つけ、探求し知識を深めれば、課題を発見する能力や論理的思考力、洞察力、問題解決能力などさまざまな力を引き伸ばせます。そうして得た力は一生の宝になります。

さいごに

子ども実験教室では第5回〜10回でも身近なテーマを扱い、身近な材料で実験を行います。ただし内容が深まり、テーマがやや難解になります。

だからこそ、自分の目で確かめ納得できる実験が有利です。手数は若干増えるものの、工夫された実験手法で簡単に証明できます。自分で仮説を立て思考することで知識が深まり、論理的思考力が鍛えられます。

講座をとおして学べることは、身の回りの物質の魅力だけでなく、それを科学的な目で捉えたときの奥深さです。一つの物質が有するのは一つの性質だけではありません。

疑問に思う感性があれば、テーマはいくらでも導出されます。自らの力でそれを見つけ考察することは、課題を発見する能力や論理的思考力、洞察力、問題解決能力などさまざまな力を引き伸ばします。

世界が不思議であふれていることに気づき、この世界への見方が変わり、毎日の生活が豊かになるでしょう。

子ども実験教室では科学的な感性を引き伸ばす魅力的な実験をご用意し、あなたをお待ちしています。私たちと一緒に実験を始めませんか?詳しくは各教室までお気軽にお問いあわせください。

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